多嚢胞性卵巣症候群の基礎知識【その1】
多嚢胞性卵巣症候群【PCO】ってどんな状態?
多嚢胞性卵巣症候群…長い名前で「polycystic ovary syndrome」という英語の病名の頭文字をとって、PCOSまたはPCOと呼ばれる症状です。
卵巣にはたくさんの卵細胞があり、平均して月にひとつずつ成熟し、排卵します。卵細胞は卵胞という袋に包まれていて、毎月、この袋が成熟し大きくなり、およそ2cmくらいの大きさになると破裂して、卵胞の中の液体とともに卵細胞が排卵されます。
多嚢胞性卵巣症候群とは卵胞が卵巣の中にたくさんでき、ある程度の大きさにはなるのですが、排卵がおこりにくくなる病態です。人によっても多少症状は異なりますが沢山の卵が出来る事で、成長する力が分散し、全部を大きくしようという結果、卵胞が破裂するまで大きく育たない状態になります。
このようにして破裂しない卵細胞が表面にこびりついた状態で放置され、結果、固くなった卵巣表面では余計に卵細胞が育ちにくくなるという悪循環を生んでしまいます。
症状も軽度から重度の状態ですので、すべてが不妊につながったり、生理不順が続くというわけではありませんので、人によっては、産婦人科で診断を受けるまで、自分が多嚢胞性卵巣症候群だと気付かずに妊娠出産をされた例もあるそうです。
ただ、多くの場合は、何かしらのシグナルとして月経不順や体調不良など、ご自分でも気づく症状が出ていると思われます。
あなたの多嚢胞性卵巣の可能性は?主にみられる特徴
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排卵がおこりにくいことによる月経不順や無月経
39日以上、月経の周期が毎回かかるなども可能性を含みます。
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多毛、にきび、低音声などの男性化徴候
血液中の男性ホルモンが増加するため。
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肥満
体脂肪に男性ホルモンやエストロゲンがたくさん蓄えられるため、視床下部や下垂体に過剰に働きかけてしまい分泌異常を引き起こします。
また肥満の人は血中のインスリン濃度が高値を示しやすく、インスリン抵抗性(血糖降下作用の減弱)が関与することによって、排卵機能を低下させると考えられています。
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黄体ホルモン分泌不全による月経過多や出血がとまらないなどの症状
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